1.3. 方法論


ぴったりの情報源やドキュメントを見つけることは必ずしも簡単ではありません。

「方法論」という言葉は学術研究に関連するものかもしれませんが、ここでは単に探査報道を遂行するやり方を意味します。 資料の分析、インタビュー、現場取材など、さまざまな取材方法を活用するはずです。 利用する情報源、それぞれに費やす時間、探査結果をクロスチェックする方法を決定する必要があります。

方法論を計画する際の重要な部分は、起こり得る障害を想定することです。 特定のドキュメントにアクセスできないか、重要な情報源があなたと話すことを拒否するとします。 あなたにとって次善の策は何ですか? 同等の重みのある支援か他の証拠にどうやってたどり着けますか?

方法論を確立したら、探査のタイムラインと予算を組みます。 タイムラインは、探査にかかる時間の見積もりです。記録の保管・収集、取材、ウェブ検索、執筆に何時間かかりますか?

さまざまな仕事に費やされる時間だけでなく、タイムラインを組む上で、締め切りと競合という2つの重要な要素を考慮しなければなりません。 記事の発行日が既に決定されている場合は、逆算して、時間枠に合うように必要な取材スケジュールを決めます。
記事を編集者に売り込む場合には、記事の準備が整う予定日を示す必要があります。 タイムラインで仕事をしていれば、必要な時間をしっかりと把握できて交渉できます。

記事が多くの人々の関心を引き起こす場合、競合するメディアも追いかけている可能性があります。迅速に記事を公開するよう、さらなる圧力が加わります。
しかし、探査報道は急いだり、手抜きをしたりしてはいけません。 裁判で訴えられて負けてしまうという結末を招く可能性があります。取材がまだ完全でないとしても、目の前にタイムラインがあれば、なんとか分かりやすく内容のある記事を出せる最も早いタイミングを見出せることができます。