アイデアから直接取材活動に移ることはできません。 あなたのアイデアは出発点にすぎません。 探査報道には大きな社会的責任とさまざまな法的リスクが伴います。そのため、報道はできるだけ徹底的にかつ正確で包括的なものにする必要があります。 また、そのような報道はチームの努力と多大なリソースを必要とする可能性が高いため、適切なコミュニケーション能力を確保する必要もあります。 記事の展開の各ステージを図表化して計画をたてる必要があります。

アイデアがどこから生まれたのかは、計画作りに関わる1つの要素になります。
アイデアがあなた自身の観察や個人の体験に基づいている場合、それらが他の多くの人々の傾向や問題を代表していることを確認する必要があります。
アイデアが秘密情報から来たものである場合は、次に進む前に、その真正性、信頼性、そして情報源となる人に隠された動機があるかを確認する必要があります。
情報源に欠点がなく、取材を始めるきっかけとなった事実に問題がない場合、次は仮説を立てて取材で証明していきます。 仮説に基づいた取材計画は、新しい情報が明らかになれば柔軟に変更する必要があります。

トピックに関連するすべての領域を取材したくなり、記事のアイディアを広げ過ぎてしまうことがよくあります。これでは収拾不能になります。
アメリカのアトランティック・ジャーナル・コンスティテューション紙の元編集長であるトマス・オリバーは次のように述べています。「プロジェクトでは、すべてを網羅的に、時にはその対象について知りたかったすべてを、余すところなく取材する傾向があります。 これは弱点であり、強みではありません。」

アイデアを展開させ、取材を進める際に効果的なのは、記事の要約を事前に作成し、取材の道筋をはっきりとさせることです。取材班の意識を記事作成に向けて集中させることができます。 記事が地域の視点から組み立てられているかどうか、または地域や国に影響があるかどうかを確認するのにも役立ちます。 この段階で、次のことを自らに問うてみてください。

  • > 何が起こっているのか? なぜ読者は気にする必要があるのか?
  • > 関係者は誰か? 彼らはどのようにそれを行なったのか? 結果は何か?
  • > 何が間違ったのか? どうして誤ったのか? なぜうまくいかなかったのか? 結果はどうなったか?
  • > 記事が公開された場合、誰が恩恵を受けるか、または被害を受けるか? 記事は社会的価値や行動についての論議を促すか? 記事は欠陥のあるシステムまたはプロセスを明らかにするか?

これらの質問に答えることで、記事の伝え方を考え、取材への取り組み方を決めるのに役立ちます。


たとえば、水道サービスが民営化された後に下痢が大流行した場合はどうでしょう。水道会社から水を購入できなくなった人々が、どのように飲料水を手に入れたかという記事を書くことができます。生存に必要な基本的なものに対する費用の問題という視点です。浄水場を訪問して安全性検査の妥当性を確認し、安全性への支出金の削減という問題を強調することもできます。 これらの質問を注意深く検討することで、記事の根底にある価値観に光を当てることができます。

記事が真に公共の利益にかなうものかどうかを調べた結果、もし単に人を貶める中傷記事であれば破棄します。 記事を組み立てる際には、さまざまな方法で解釈される可能性のある曖昧な用語を避けてください! 必要な証拠をすべて収集したら、これらの質問にたち戻り、それに応じた文章に仕立ててください。